【ジャズボーカルちょっとトーク】『ジャズは大衆音楽である(だった)』

ジャズは夜、花開く?

目まぐるしく過ぎていった1日の終わりに、疲れた身体を癒してくれそうな、雰囲気のいいお店でちょっと一杯ひっかけて帰りたい。生演奏が聴ける場所だったら、なおいいかも…。と思っている人が聴きたい演奏や歌はどんなでしょう?

 

ジャズはそんな夜の文化の中で育まれた音楽です。

夜の街の華やぎの中、聴く人を気分よくさせ、お酒の量を増やさせ、極上のリラックスを感じてもらい、まぁ明日も頑張るか、と心地よい疲労感とともに家路に着いてもらう…そんなジャズの演奏が流れる盛り場の夜が、いままで何度訪れたことでしょう(って、なんだか深夜のラジオのナレーションみたいですが)。 

盛り場で磨かれた音楽、ジャズ

現在、ジャズは残念ながら難解な音楽へと変貌してしまって、 すっかりとっつきにくい印象を与えてしまっていますが、ジャズ自体は『もともとは盛り場の大衆音楽である』という、スピリッツを失ってはならない、と思っています。B級グルメを極めた日本の土壌があれば、日本人ならその心は自ずと理解できると思います。例えばたこ焼きが普段から高級フレンチのコースで出てくるようになったら、世も末だと思うでしょう(笑)? 

 

私も、教える立場として「もともとジャズは娯楽色の強い音楽なんですよ。だから難しく考えず、まずは楽しんで歌いましょう!」ということをまず、生徒の皆さんにお伝えしなければ、と思っています。